膝蓋下脂肪体炎 宇都宮 雀宮 針ヶ谷
こんにちは。今回は膝蓋下脂肪体炎について詳しく説明していきます。
まず、膝蓋下脂肪体というのは膝蓋骨(膝のお皿)の上を通過し脛骨(すねの骨)に付着する膝蓋靱帯と大腿骨、脛骨といった足の骨の間に存在しています。この膝蓋下脂肪体が骨同士のスペーサーとして働くことで、動きを滑らかにし、外力に対するクッションや膝周囲の血管に対してのポンプの役割を担っています。
以上のように膝蓋下脂肪体は膝関節(特に膝の曲げ伸ばしの際)において重要な役割を担っていると言えます。
膝蓋下脂肪体は血管が多く分布しているため炎症が起きやすい組織になります。炎症が起きる主な原因としては膝関節の変形(過度のO脚やX脚)、膝の可動域制限がある中での日常生活、膝の手術後、バレーボールやバスケットボールなどの選手に起きやすいと言われています。そのため比較的若い世代にも多くみられる障害になります。
初期症状として階段の上り下りやしゃがみ込み動作で膝に痛みが出現し、進行すると膝を完全に伸ばせなくなることもあります。膝蓋下脂肪体炎は骨自体の問題でないためレントゲンでの発見が困難です。
ご自身で確認できる方法として膝を90°曲げた状態で膝蓋靱帯を両側から圧迫し、膝を伸ばしていき痛みの有無を確認するテストがあります。
膝蓋下脂肪体炎に対するセルフケアとしてアイシング、ストレッチ、トレーニングなどがあります。
患部の炎症を抑えるためにアイシングをし、調子の良い状態を維持することや再発予防にストレッチやトレーニングを行うことが重要になってきます。
ストレッチとトレーニングの詳しいやり方などに関しましては当院のホームページに動画が掲載されていますので、そちらを参考にしていただけると幸いです。
障害を起こしてしまった状態で放置してしまうと痛みも強くなり、長期化してしまうことが多いため痛みを感じた際は早期に適切な治療を行なっていくことが大切です。