変形性膝関節症
こんにちは。
今回は変形性膝関節症について詳しく説明していきます。
まず膝関節は大腿骨という太ももの骨と脛骨というスネの骨からなる「大腿脛骨関節」、
大腿骨と膝蓋骨という膝のお皿の骨からなる「膝蓋大腿関節」により構成されています。
大腿脛骨関節は前後、左右を靭帯によって補強され、骨と骨の間に挟まれるように半月板があります。また大腿骨、脛骨の関節面は軟骨で覆われており、軟骨は半月板と共に動作時にかかる膝関節の負担を軽減するクッションの役割をはたします。
大腿脛骨関節、膝蓋大腿関節は関節の動きに直接作用する筋肉が正常に働き、同時に機能することで正常な軌道で動き痛みなくかつスムーズに動かすことができます。
変形性膝関節症の痛みでは原因となるのは関節軟骨の擦り減りだけではありません。
膝関節軟骨の擦り減りは年齢を重ねるにつれ誰の身にも起こります。
しかしレントゲンなどの画像上、軟骨が擦り減っていても膝の痛みが全く出ないという方も数多くいらっしゃいます。なぜこのような差が生じてしまうのかというと、
もちろん関節軟骨の擦り減りの程度によっても影響はされますが最も重要となるのが膝関節の働きに直接作用する筋肉がしっかりと働いているかどうかです。
つまり膝関節の機能が正常に保たれているかどうかという点が変形性膝関節症における膝の痛みを大きく左右します。
膝関節軟骨の擦り減りに加え膝の関節機能の低下により痛みは増悪します。
逆に言ってしまえば膝の関節機能を改善することで症状が改善していきます。
整形外科で変形性膝関節症と診断されても、リハビリなどにより痛みが改善していくケースが数多くあるのはこの為です。
関節の機能の中でも変形性膝関節症において重要となるのが膝をしっかりと伸ばせるかどうかという点です。そのため膝を伸ばしていく際に働く大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)のトレーニングを行い筋力をつけていくことが大切となります。また大腿四頭筋と作用が対になるハムストリングス(太ももの後面の筋肉)が硬いと大腿四頭筋が働いても膝がしっかり伸びません。そのためトレーニングと並行してストレッチを行っていくことが大切です。