前十字靭帯損傷 〜宇都宮 雀宮 針ヶ谷〜
こんにちは。
今回は前十字靭帯損傷について紹介します。
前十字靭帯とは、膝関節の中にある4つの靭帯の内の一つで、膝の下部分であるすねの骨が前方に移動してしまわないように制御する役割があります。また、靭帯が適度な張力を保つ事で膝の曲げ伸ばしをスムーズにする役割があります。
この前十字靭帯が転倒や足を滑らせたりなどが原因で損傷あるいは断裂してしまう事を前十字靭帯損傷と呼びます。損傷すると強い痛みに加え膝の腫れが起こり、膝の安定性が失われるため半月板などの軟部組織の2次的な損傷を伴う場合もあります。
損傷靭帯を放置すると歩行時に膝が抜けるような「膝崩れ」が起こりやすくなり、日常生活にも大きな影響があります。
靭帯損傷はその程度により主に3段階に分けられます。Ⅰ度の損傷は靭帯が伸びてしまっているだけのもの、Ⅱ度の損傷は部分的に靭帯の断裂があるもの、最も重症なⅢ度損傷は完全に断裂している物と分けられます。Ⅱ度以上の損傷では手術が推奨されますがⅠ度の損傷では手術を行わない保存療法が選択される事が多いです。
保存療法ではまず関節の固定を行います。膝が動く事で伸びてしまった靭帯がさらに弛んでしまう事を防ぎ、固定により伸びた靭帯の修復を図ります。一定期間の固定を終えた膝周りの筋肉は柔軟性や筋力が大きく低下するため、元の状態に戻すためのストレッチや筋力トレーニングなどのリハビリを行います。このリハビリは膝の痛みが再発しない為にも重要となっており、筋力が落ち、硬くなった関節のままでは膝の負担が大きくなり靭帯損傷による膝の痛みがなかなか改善しにくくなります。
リハビリをしっかり行うことで膝の安定性が得られ、痛みが出にくい状態を保つ事が出来ます!