肩痛(インピンジメント症候群) 宇都宮 雀宮 針ヶ谷
こんにちは。
今回はインピンジメント症候群について詳しく説明していきます。
インピンジメント症候群とは、腕をあげた時に上腕骨(腕の骨)と肩甲骨が衝突し間にある筋肉や腱、滑液包が挟み込まれることで損傷、炎症を引き起こす傷害です。
インピンジメント症候群ではスポーツによる原因と年齢による原因があります。スポーツが原因となる場合は野球の投球動作やテニスのサーブ、バレーのアタックなどオーバーハンドスポーツで多く発症します。繰り返しの動作によってかかるストレスが原因となりますが体幹や股関節の柔軟性の低下や肩や肩関節周囲の筋力不足、不適切な動作フォームなど様々な要因が影響しています。年齢による原因としては長年、肩関節を動かしているうちに肩峰の周囲に骨棘ができる場合があります。この骨棘により腕を上げた際に骨同士が衝突し痛みや肩関節を動かした際の引っ掛かり感が生じます。 症状としては腕を上げたり、捻った際の引っ掛かり感や痛みが生じます。症状が悪化してしまうと夜間痛や強い痛みが生じ挟み込まれた腱が損傷、断裂(腱板断裂)してしまう場合があります。
肩関節は可動性が高い関節でその安定性は筋肉や靭帯、関節包などによって保たれています。筋肉の柔軟性や筋力のバランスが崩れることで関節が不安定な状態になりインピンジメント症候群を引き起こしやすい状態になります。炎症を抑え痛みを取る治療だけでは関節が不安定な状態は変わらないため治療が長期化しやすく、再発のリスクも高くなってしまいます。
当院のインピンジメント症候群の治療としては炎症を抑え痛みを軽減させていく治療と合わせて肩関節周囲の筋力強化や体幹、股関節の柔軟性を高める治療を行い症状の早期改善、再発予防をはかっていきます。
痛みが出ている状態で放置してしまうと症状が悪化し治療が長期化してしまいますので 症状が出ている場合は早期に適切な治療を行っていくことが重要となります。